花粉などを食べたミツバチの体内で生合成され、下咽頭腺などから分泌されるローヤルゼリーは、ミツバチの母乳のようなもの。花粉(植物の精細胞)に多く含まれているタンパク質(アミノ酸)やビタミン、ミネラルをローヤルゼリーがバランスよく含んでいるのも頷ける話です。またデセン酸は、自然界ではローヤルゼリーにしか含まれていない特有の成分で、ローヤルゼリーを特徴づけています。
プロテオミクスという学問の発展によって、ローヤルゼリー中のタンパク質の存在が女王バチを決定することが分かってきました。ローヤルゼリー特有のタンパク質は9種類ある事が知られています。タンパク質を構成するのはアミノ酸で、ローヤルゼリーには体が必要とする9種類の必須アミノ酸のほか、15種類のその他のアミノ酸も豊富に含まれています。
10種類もの豊富なビタミン類を含み、なかでもB群は豊富で、パントテン酸やアセチルコリンといった現代人に不可欠なビタミンが著しく含まれています。
栄養上、欠かせない8種類のミネラルが検出されていますが、なかでもカリウム、リン、マグネシウム、カルシウムの含有量が高くなっています。
ローヤルゼリーには他の物質には存在しない特有成分が認められていますが、まだ未解明な部分も多く、今後の研究に期待がかかります。その中の一つデセン酸は女王バチ特有のフェロモンに似た物質で、ローヤルゼリーを特徴づけています。